歯周病の治し方 - 歯周病を治すために必要な6つの方法

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歯周病の治し方~有効な治療法と家庭でできるセルフケア

歯周病を治すためには歯科医による歯周病治療と、歯科医や歯科衛生士の指導のもとにご自身が行うセルフケアの、どちらも欠かすことはできません。

初期の歯肉炎を除き、歯周病は完治が難しい病気ですが、しっかりと治療することで大切な歯を守ることができます。ここで紹介する歯周病の効果的な治し方を参考に、歯周病の進行を抑えて、症状の改善につなげましょう。

歯科医院での歯周病の治療

歯周病の治療では、「歯肉からの出血の有無」「歯周ポケットの深さ」「歯の動揺度」等について検査を行い、患者様のお口の中の状態をチェックします。歯周病が疑われる症状が確認された場合は、進行度に応じて歯周病の治療を開始します。

1.歯石除去

歯肉の炎症など、初期段階の歯周病治療に効果的なのが「スケーリング・ルートプレーニング(SRP)」です。歯磨きで落とし切れない歯垢や歯石などを取り除くことで、歯肉の炎症を抑えます。SRPでは、まずはスケーラーと呼ばれる器具を使って、歯の表面や歯肉との境目に付着している歯垢や歯石を除去する「スケーリング」を行います。

スケーリング後の歯の表面は細菌の毒素によって凸凹しているため、歯垢や歯石が付着しやすい無防備な状態だといえます。そのため、キュレットと呼ばれる器具を使って、歯ぐきの中に埋まっている歯根(ルート)の表面を滑らかに(プレーニング)する、「ルートプレーニング」を行う必要があります。

歯周病初期の症状については、「【歯周病初期】歯茎の腫れ/出血/口臭など歯肉炎の症状」をお読みください。

2.歯周外科手術

炎症が歯周組織にまで達している、中期以降の歯周病治療で行われるのが「歯周ポケット掻爬術(そうはじゅつ)」です。痛みを抑えるための局所麻酔の後、歯周ポケットの中で細菌の毒素に汚染された組織や歯の表面のセメント質を掻きだすことで、炎症や歯周ポケットの改善を図ります。

また、4mm以上の深さの歯周ポケットの改善がみられない場合は、「歯肉剥離掻爬手術(フラップ手術)」が有効となります。麻酔の注射を行ってから患部の歯肉を切開し、スケーラーが届かないような深部の歯根に付着した歯石を除去します。切開した部分は縫合後、1週間ほどで抜歯を行います。

歯周病中期の症状については、「【歯周病中期】痛みなく歯槽骨吸収が進む恐ろしい歯周炎の症状」をお読みください。

3.抜歯

炎症が歯根にまで達する重度の歯周病では、歯を支える骨の吸収や歯肉の破壊が進んでしまうと、治療によって骨や歯肉を元の状態に戻すことはできません。また、重度の歯周病の歯をそのままにしておことで、隣り合った歯までが歯周病菌に感染してしまう可能性があるのです。

そのため、歯のグラつきが大きい場合や、周囲の歯に影響を与える恐れがある場合は、抜歯を行う必要性が高くなります。抜歯後は、患部が治癒するのを待って、インプラント・ブリッジ・義歯などの欠損治療を行いましょう。

重度歯周病の症状については、「【重度歯周病】末期歯槽膿漏の治療・手術/抜歯が必要になる基準」をお読みください。

ご自身で行う歯周病のセルフケア

歯科医院での治療だけでは、歯周病を治すことはできません。歯周病を治す方法は、日頃から患者様がご自身で行うセルフケアにもあるのです。大切な歯を失わないためにも、重症化しないように日常的にしっかりケアを行いましょう。

1.丁寧な歯磨き

歯周病の治療で最も重要なのが歯磨きです。1日1回は念入りに歯磨きを行って、歯の汚れをしっかりと落とすことができれば、初期の歯周病なら完治が可能になります。そのためには、歯科医院で歯磨き指導を受けて、正しい歯の磨き方を身に付けていただきます。

通常の歯ブラシによる歯磨きだけでは、完全に汚れを落とすことができません。特に、「歯と歯の間」や「歯と歯肉の境目」のような歯ブラシが届かない場所は、「デンタルフロス」「歯間ブラシ」「ワンタフトブラシ」などの補助的な清掃用具を使って、磨き残しのないようにしっかり汚れを除去する必要があります。

効果的な歯磨きについては、「歯周病を防ぐ歯磨き – 磨き方/歯ブラシ/歯磨き粉/デンタルリンス」をお読みください。

2.砂糖の摂取量の制限

歯周病とは、歯垢に棲みついている原因となる細菌が、歯と歯肉の境目で繁殖する感染症の一種です。そして、歯周病の原因ともいえる歯垢は、虫歯の原因となるミュータンス菌が糖を栄養分として取り込んだ際に作る、ネバネバ物質にさまざまな細菌が棲みついて形成されます。

そのため、糖分を取りすぎると歯垢が増えて、歯周病のリスクが高くなることから、砂糖の摂取を控える必要があります。甘い物をダラダラ食べ続けたり、頻繁にジュースやスポーツ飲料を飲むことは避け、歯垢ができにくい口内環境を作ることが重要です。

3.禁煙

喫煙は糖尿病と並ぶ「歯周病の二大危険因子」の一つといわれています。タバコの煙に含まれるニコチンや一酸化炭素の影響により、タバコを吸わない人に比べて歯周病発症のリスクが高く、治りにくいのです。また、出血や歯肉の腫れが抑えられるため、発見の遅れによって重篤化を招く恐れがあります。

さらに、タバコを吸う本人以外の受動喫煙や三次喫煙でも影響を受けるため、親の喫煙による子供の歯周病リスクも高くなります。禁煙後、数日で血流や歯肉の免疫力が改善されるという調査結果が出ていることから、歯周病を治すためには禁煙は避けて通ることはできません。

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