効果的治療、納得治療のために、歯周病や治療について理解することも大切です
歯周病治療に限らず、歯科診療において、納得して治療を受けることがとても大切です。医師から十分な説明を受けることも大切ですが、わからないことは質問することも必要です。
歯周病は、再発しやすい病気ですから、ある程度症状が改善されてからも、メンテナンスを継続し、再発予防に努める必要があります。そのため、長期的な通院が必要になりますし、医師や歯科衛生士との信頼関係は欠かせないでしょう。
どの歯科医師も、治療の際に詳しく説明を行うと思いますが、患者様も病気や治療についての知識を身に付けておくことで、説明の理解度も高まりますし、納得の治療・予防につながると思います。
Q歯磨きで出血する時もあれば、出血しない時もあります。歯科を受診すべきでしょうか?
A一度でも出血があったなら、歯科を受診しておくと安心でしょう。
歯肉からの出血は、進行の度合いや健康状態など、さまざまなことが影響しています。出血がみられたということは、歯肉炎であったり、歯磨きの仕方に問題があったりするかもしれません。
現在の症状を確認し、改善させるため、そして、今後の予防につなげるために、早めの受診が有効です。
Q現在歯周病ではありませんが、予防のためにできることはありますか?
A歯周病になって、歯肉や歯槽骨にダメージを受けてしまうと、元に戻すことはできません。これは、虫歯でも同様なことが言えますが、病気にならないようにすることが重要と言えるでしょう。
歯周病や虫歯の症状がなくても、歯科医院で検診を受け、歯石除去やクリーニングなどを受けることは、口の中の病気を予防するために大変有効です。
症状が出る前の定期検診を心がけることが、効果的予防、早期発見・早期治療につながります。
Q歯周病と診断されました。歯周病治療にかかる期間を教えてください。
A歯周病治療にかかる期間は、歯周病の進行度によって異なります。また、患者様が行うセルフケア、生活習慣の改善なども、治療期間に大きく影響します。
歯周病治療の基本はブラッシングです。正しくブラッシングができていなければ、どんな治療を行っても、効果的に歯周病を改善することができません。
また、歯周病治療を行っていても、歯周病治療に悪影響を及ぼす喫煙や歯ぎしりなどがあると、十分な効果が得られない可能性があります。
歯周病治療は、歯科医院で行う治療はもちろん、患者様が行う日頃のケアが大変重要になります。患者様の協力なくして、効果的な歯周病治療は行えないのです。
Q電動歯ブラシを使った方が治療効果が高まりますか?
Aプラークを効果的に除去できる電動歯ブラシも登場しているようですが、電動歯ブラシも、正しく使えなければ治療効果を高めるとは言えません。
電動歯ブラシでなくても、正しく磨けていれば、治療効果を高めることができます。
「歯周病に効く歯磨き粉はありませんか?」などの質問を受けることもありますが、歯周病治療で大切なのは、歯磨きでしっかりプラークを除去することです。
歯磨き粉や電動歯ブラシに頼ってしまうことは良くありませんし、それで磨けているつもりになってしまうこともよくありません
Q歯石除去は痛いですか?
A歯石を除去する部位によって、痛みを感じる可能性があります。歯根に付着した歯石を除去する(ルートプレーニング)場合には、痛みが生じる場合もあります。歯周ポケットの深さ(歯石除去を行う深さ)により、麻酔を使用する場合もあります。
また、歯石取りにより出血することもありますが、これを「歯肉が傷ついたのではないか」と心配する方もいるかもしれません。
しかし、歯肉の炎症によって出血しやすい状態となっている場合もあります。歯石除去を行い、歯肉の炎症が改善されると、歯石除去による出血もなくなっていくと思います。
Q20代でも歯周病になりますか?
A歯周病は年齢が高くなるにつれ、リスクも高くなる傾向にありますが、若い年代でも歯肉炎などの歯周病の初期症状がみられるのは事実です。20代という若い年代でも、適切なプラークコントロールを行わなければ、歯周病になるでしょう。早い段階での歯周病予防・予防歯科が、口の中の健康、そして全身の健康のために有効です。
また、若い年代で発症し、急速に進行する歯周病に、「若年性歯周炎(侵襲性歯周炎)」という病気がありますが、一般的な歯周病とは異なり、プラークコントロールだけでは改善しにくい特徴があります。
Q歯周病治療の費用は保険が適用になりますか?
A歯周病治療は保険が適用になりますが、GTR(組織再生)・エムドゲインなど、保険が適用とならない治療方法もあります。
歯周病が進行してしまうと、保険外治療を行わなくては、審美性が回復できない場合もあります。
また、重度歯周病の場合には、抜歯しなければならない場合もありますが、複数本の抜歯が必要になると、入れ歯やインプラント治療による欠損治療が必要になります。
インプラント治療は、審美性・機能性に優れた治療方法ではありますが、保険が適用となりません。
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